人工精霊・タルパの本質
次に、人工精霊やタルパの本質について説明したいと思います。作り方を学び始める前の心構えとして肝に銘じておいてください。大変、厳しい内容となりますが⋯タルパは本来、チベット密教の僧侶が修業の成果を極めんと挑戦する御業です。密教の教えを学ばずして実現し得るものではありません。本来のタルパは密教を達観した僧侶でないと無理です。密教はその字面の意味するところの通り、非常に秘匿性の高い世界であり、師資相承によってのみしか、教義や思想に詳しく触れることができません。ネット上で語られているチベット密教タルパに関する情報は、すべて憶測や推察の類で、中には作り話に近いものもあり、どれも確実性のあるものとは言えません。本物のタルパの作り方を知っており、それを実現している者は日本国内には一人もおりません。
チベット密教とタルパの実態
開口一番、チベット密教が云々とそれっぽく語る者がいたら、その人物はまず似非と見て間違いありません。北斗の拳の冒頭ナレーションじゃあるまいし、それを口にしている本人は、自分が無知であることを自己紹介しているようなものです。では、そのチベット密教が何であるか説明してみろ⋯そうツッコミを入れたいですね。日本国内で本場チベットの寺院で修行した経験のある者なんか皆無です。いても、ごく限られた宗教関係者でネット上に登場して来てタルパの作り方なんか紹介する訳ありません。ツイッターなどでそのような人物に遭遇したら相手にしてはいけません。本物はそのようなことを口にしません。今日のネット上におけるタルパは、本場のチベット密教タルパとまったく異なる概念であることを理解しているからです。西洋魔術を参考にして作られているものです。
今日におけるタルパ創生の思想
人により多少の違いはありますが、本格的に魔術の術式を用いて作るやり方から、オカルト色を弱めた実用的な方法までといろいろあります。当サイトは水晶占いのスクライング技法を用いる方式を紹介して行きますが、オカルト色の強い魔術からは距離を置き、最初に述べた通り、心理学の力も借りて現代風に科学的にアレンジし直した「人工精霊」となります。ちなみ、魔術と言うと⋯多くの人は、異世界転生モノのアニメやハリーポッターの世界で描かれているような魔法、超能力的な何かをイメージすると思います。しかし、東洋の気学風水と同じで、古代の自然哲学、長い歳月にわたり培われて来た叡智の集大成です。断じて、チベット密教より簡単と言う訳でもありません。占術も向いていない人、不適切な人は振るい落して断念させるには打ってつけのものになります。
人工精霊とタルパの違い
人工精霊もタルパも基本は同じです。想像力と集中力を働かせ、何もない目の前の空間から精霊さんを生み出すことに変わりありませんから、同じと言えば同じです。また、これまで述べて来た通り、ネット上で知られているタルパは、本番チベット密教のものとは完全に異なり、西洋魔術をベースにした人工精霊だと言えます。唯一の違いがあるとすれば「依り代」の有無です。人工精霊はそれを用いて作ります。使用する依り代はパワーストーンなどが一般的ですが、大切にできそうな物ならなんでも構いません。依り代については後に詳しく語ります。一方で、タルパにはそのようなものがありません。しかし、タルパと称しているのに依り代を設定している人が意外に多く見受けられます。それが今日のタルパは、実質的に人工精霊と同じと考える理由の一つとなっております。
自分に向いていないと感じたらあきらめる
占い師による人工精霊・タルパの作り方となりますので、以降は占いや心理学を主軸に語って行こうと思います。まず、最初に残酷な事実をお伝えしておきます。占いでも夢占いや水晶占い、タロットやオラクルなどを使用したカード系占いに見るような、人並み外れた感性が要求される直感系の占術ができないと、当サイトが紹介するやり方で人工精霊は作り出せません。もちろん、人間ですから日々の体調によりできたりできなかったりしますが、毎日、コンスタントに占術ができないような意思の弱い者、感性の鈍い者に、人工精霊やタルパが作れるとは思えません。てか、無理でしょう。人工精霊は作るにはそれなりの時間がかかります。生半可な気持ちでやり続けても一向に成果が感じられず、時間の無駄に終わるだけがオチです。人間、時にあきらめも肝心です。